男性の育児休暇について思うこと
男性の育児休暇取得推進が話題になっていますが、我が家も夫に育児休暇を取得してもらった経験があります。
退院後の1週間、夫は育児休暇を取得し、私と娘と一緒に里帰り先に滞在。実家の両親は仕事をしていたため、1週間だけ、家事・育児のサポートを夫が中心に行ってもらいました。
良かったと思う点
コロナ禍で両親学級がなかったため、ミルクの作り方、おむつの変え方、沐浴の仕方という基本的なポイントを覚えてもらういい機会になりました。また、産後は心身ともに大きなダメージがあることを目の当たりにし、考えを改めてくれる機会にもなったと思います。
失敗だったと思う点
育休の間の仕事をカバーするため、育休明けは普段よりも残業や休日出勤が増え、全く育児に参加できない期間が続きました。気づけばミルクを飲む量も、寝かしつけの仕方も、お風呂の入れ方も退院後の1週間とはまるで変わっていて、育児の変化に夫が対応できないまま半年が過ぎてしまいました。夫は、妻に聞かないとわからない環境により自信を喪失してしまい、私は夫に頼れない不安感や都度説明する煩わしさからストレスを感じました。待ち望んでいた娘の誕生だったのに、お互いに育児を楽しめない期間が半年続いてしまったように思います。確かに産後すぐは家族のサポートが不可欠な時期ですが、ずっと続いていく育児。一時的な休暇の取得だけでは不十分でした。
育児休暇よりも大切なこと
残業や休日出勤を減らし、テレワークを増やすことで、男女問わず家庭で過ごす時間を増やすことが重要だと思います。日々家族と過ごす時間をしっかり持つことで、子供の変化を知ることができ、男性がより育児に参加しやすい環境が作れるのではないでしょうか。
子育て世帯に優しい労働環境は、みんなにとって働きやすい環境
これから子供を授かりたい世帯、子供を育てている世帯、どちらにとっても「家庭での時間を十分に持つこと」はとても重要です。子供が中学生、高校生、大学生になっても、家族で食事を共にできる環境は心の安定にとても重要なことだと思います。
それから、子供が手を離れ、定年を目前にしている両親は「定年後も働き続けたいが、体力の衰えを感じる。これまでちょっと無理すればできた長時間労働や休日出勤は難しく、会社の期待に応えられない」と言います。ちょっと無理すればできた長時間労働や休日出勤は、ちょうど子供を育てている私たち世代にとってもない方がいいものです。それがなければまだまだ働けるのであれば、年金を受給せずにできるだけ長く働いてもらったほうが社会全体にとってもいいと思います。
少子化対策に希望すること
①経済的な安心感
老後を間近に控えた親の経済的心配、子供の教育費用の心配を考えると、複数の子供を持とうと思えない現状があります。祖父母世代がいきいきと働くことができ、安定した十分な収入を得られること。親世代が家庭と仕事の両立ができ、安定した収入を得られること。この二点は少子化対策に盛り込んでほしいなと思うものです。
②労働時間、労働に付随する時間の削減
夫婦ともに育児に参加できるよう、男女問わず家庭に割く時間を増やす必要があります。テレワークなんかはいい例で、「移動時間」が減ることでその分を家族の時間に充てることができます。自宅で仕事することで、昼休みにちょこっと夕食の支度をすることができるのも効率的です。